治療計画
POLICY
施術の方針
当院では、オステオパシーの原理原則に基づいた施術を行っています。
フィールドブレスでは、オステオパシーの原理原則に基づいた施術を行なっております。オステオパシーは単純にテクニックや治療手技としての治療法ではなく、医学であり哲学であります。
※オステオパシーの原理原則については、「オステオパシーとは」をご参照ください。
痛みや症状、様々な問題を引き起こしている原因を全身から探しだし、調整し解消することで自然治癒力を引き出します。
フィールドブレスでは、身体の局所的な痛みや症状、医療機関にて医学的な診断名を下されていたとしても、その部位や系等だけを診て施術を行うということは致しません。なぜなら、オステオパシーでは身体はもちろん、身体–心–魂と言う三位一体が一つのユニットであるという考え方で生命と対話していくためです。
また、痛みや症状、病気(診断名)が誰かと同じようなものであっても、人それぞれの生活や様々な環境により原因は全て同じではありません。当院ではその方自身はもちろん、影響する様々な環境要素も十分に考慮して施術を行うことで、本当の意味での健康に近づけるサポートをさせていただきます。
FEATURE
施術の特徴
オステオパシーでは人間の身体全体を一つの繋がったシステムであると考えています。
オステオパシーでは、痛みや症状の原因が必ずしもその部位にあるとは考えません。
関節や筋肉などの筋骨格系だけではなく、臓器や神経系・血管系・リンパ系・免疫系などあらゆる器官が正常な位置にあり、バランス良く機能しているのかを調べます。その得られた情報から、その症状を引き起こしている本質的な原因に対して、施術を行い、原因を取り除きます。結果、人体に調和をもたらし、自然治癒能力を発揮させることができます。当院では、表面的ではなく、より深く広く問題を探り施術することを目的としています。
オステオパシーは老若男女問わず安心して施術を受けることができます。
オステオパシーにおける施術のほとんどは非常にソフトなもので、施術中眠っている方もたくさんおられます。赤ちゃん、妊婦さん、ご高齢の方などに対しても非常にソフトで、各専門的な知識と臨床経験を積んでいるので、安全な技術を用います。手技によっては非常に強い圧をかける場合も御座いますが、きつく我慢出来ない場合はその都度おっしゃっていただければ、その要望に即した手技に変更して実施いたします。あらかじめそういった強い手技を用いる際には確認を致しますので、遠慮なくおっしゃってください。
APPROACH
施術の方法
オステオパシーでは身体のあらゆる部位、あらゆる系に対する施術の方法論があります。
オステオパシーの考え方でも詳しく述べているとおり、オステオパシーでは人間の身体全体のそれぞれの部位、器官が互いに協調し合いながら、一つの繋がった生命システムとして動き、機能していると考えています。そのため、オステオパシーではあらゆる部位や系に対する施術の方法論がございます。
実際、身体の中には軽視できる部位や器官は何一つありません。
当院ではオステオパシーの考え方を元に、あらゆる部位や系に対するアプローチを実践しています。
各種アプローチについて
身体にある全ての細胞、組織、器官を繋ぎ包みこむFascia(膜組織)の存在
オステオパシーの施術において最も重要視されるものがこのFascia(膜組織)の存在です。全身の筋肉や骨は勿論、内臓器や神経系、血管系、リンパ系全てこのFasciaによって繋げられています。オステオパシーが身体を一つの繋がったシステムとして捉えているのもこのFasciaの存在があるからです。このFasciaによりあらゆる器官が相互に関係性を保ちながら強調して働くことができるのです。
痛みや各種症状が出現している部位とは異なる場所に原因が存在するのも、その部位を施術することにより痛みや症状に影響を与えることができるのもこのFasciaの存在が合ってこそ言えます。その意味合いは単なる身体内部での機能だけではなく、感情や精神活動、意識や外界にまでその影響があり、全てのバランスをとる重要な組織としてとらえられています。
オステオパシーでは様々なアプローチが存在していますが、特にこのFasciaを最重要視し、扱いながら施術を行なっていきます。
筋骨格系のアプローチ
オステオパシーでは、Fascia(膜組織)による身体全身のつながりを重視しています。先ほど説明した通り、膜組織とは代表的な筋膜は勿論、骨や内臓を覆う膜、また、呼吸と共に静脈やリンパを流す重要な役割を果たしている横隔膜を中心とする隔膜系もそのFasciaによってそれぞれ保護や支持され、また相互に繋がりを持っています。その膜組織を利用し全身の筋骨格系にアプローチしていきます。
オステオパシーでは脊柱や骨盤、またそれに関わる筋肉のみにアプローチするわけではなく、その脊柱や骨盤を下で支える下肢や臓器を保護する肋骨等全身の骨格を対象としています。よって頭蓋骨から手足の1本1本まで、正常に調和のとれた動きを有しているのかを検査し、原因との相互関係を考えながら全身を調整していきます。
オステオパシーでは瞬間的に骨格を矯正する方法も行いますが、それ以外にも非常にソフトで強力な骨格の矯正方法が存在していますので、安心して施術を受けることができます。
内臓(腹部)のアプローチ
オステオパシーでは、肝臓、腎臓、膵臓、脾臓、胆嚢、胃、十二指腸、小腸、大腸、子宮、卵巣、卵管、前立腺など、ありとあらゆる内臓諸器官に対するアプローチがございます。
内臓を包む膜に働きかけ、内臓本来の動きを取り戻すとともに、内臓実質に働きかけて内臓の機能を活性化するということも行います。内臓のアプローチは非常にソフトで安全な手技になります。
内臓は、腹膜という膜組織によって包まれており、多臓器との繋がりや液体などの情報交換を円滑に行うとともに、筋骨格系とも密接に繋がっています。
肝臓の影響により肩に痛みや可動域制限が起き、また腎臓の影響で腰痛が起こることも多々認められています。
胸郭領域のアプローチ
オステオパシーでは、胸郭内の心臓、肺、気管、気管支、食道などに対しても施術を行います。
心臓は、ご存知の通り、全身に動脈系の血液を送り、また全身から還流してくる静脈を受け入れている非常に大切なポンプとしての働きがあり、肺などの呼吸器は身体全身に酸素を取り入れる大切な役割があります。
全身の血液循環を管理する心臓、呼吸に関係する肺の機能は、オステオパシーにとっても非常に重要視され、全身の筋骨格系の枠組みは最終的に心臓を守るためとも言われています。オステオパシーに存在する様々なアプローチにおいて、この胸郭部位の考慮は必要不可欠なものになります。また心臓や肺も胸膜という膜組織に包まれ、筋骨格系とも密接に繋がっていることから、先ほどと同じような痛みや制限を引き起こす可能性もあります。また、心臓やそれを包む心膜は、精神的な部分にも特に関係性を持っていることから、その緊張を寛解することで精神的な落ち着きを得られることもあります。
頭蓋領域のアプローチ
オステオパシーでは、頭蓋仙骨療法と言われる手技がございますが、単に頭蓋骨と仙骨の動きを整えるだけではありません。
それぞれの頭蓋骨同士(28個)の縫合や関節の捻れ、その内容物である脳実質、脳室、脳脊髄液の流れなど、頭蓋骨とその内部にある全ての内容物に対してアプローチを実施していきます。
また頭蓋骨のみをアプローチするのではなく、必ず全身を診察し、その部位に必要な場合のみアプローチを実施いたします。
また原始的な呼吸とされる第一次呼吸という生命活動に絶対不可欠な動きも考慮しながら実施していきます。頭蓋骨やその内容物の捻れや圧迫等に働きかけながら、脳脊髄液や全身の排液を促し、また頭蓋から脊柱、骨盤、上下肢、臓器などと調和をはかるためにアプローチを実施していきます。
神経・動脈・静脈・リンパのアプローチ
オステオパシーでは、静脈やリンパなどの廃液系にアプローチすると身体の老廃物が速やかに体外へ排出されるのを促進させ、炎症を速やかに鎮静することができますし、動脈のアプローチは動脈血を目的の部位に速やかに流れるよう調整することで、組織の修復や活動を助けます。
また、自律神経系を含む神経系に対し直接的に働きかけ、神経系由来の過活動と停滞、不調和などを改善し、神経を通じた身体の指示系統を円滑化します。
TECHNIQUE
オステオパシー技術の例
当院では、様々なオステオパシーのテクニックをフルクラム(支点)の概念を中心に実施することで、その方の内在する生命力により深く働きかけるようアプローチを行っております。
基本的なテクニックとして以下の2つがあります。
ダイレクトテクニック
関節や、筋などをより制限のある方向に動かし、保持し、緊張を解放することで、不整合を正して行く手法です。また、フルクラム(支点)という概念と手法を元に、緊張のパターンを全て相殺するポイントにフォーカスして、体の内側から問題を起こしている部位をリリース(解放)するということも行います。
インダイレクトテクニック
関節や、筋などをより制限のある方向に動かし、保持し、緊張を解放することで、不整合を正して行く手法です。ダイレクトテクニックとは反対で、より制限のない方向に動かして行くことにより、上記と同じ効果が得られます。非常にソフトな手法になります。
※上記2つのテクニックを組み合わせて行うことも可能で、より効率よくパワフルな効果を得ることができます。
その他特殊なテクニックとして以下のものがあります。
内臓マニュピレーション
内臓の臓器自体の固有の動きを診断し、臓器の本来持っている自動的な動きとともにその内臓機能が正常化するよう働きかけます。非常にソフトで安心して受けることができます。
頭蓋仙骨療法(クラニオ・セイクラル・メカニクス及びダイナミクス)
オステオパシーの中でも最も高度な技術の一つ。
頭蓋骨や仙骨にそっと触れ、頭蓋の動きなどを診て頭蓋骨は勿論のこと全身のどの部分に問題があるか検査し、問題部位を調整します。
人体には硬膜という脊髄を包む強靭な膜組織により保護されており、硬膜によって頭蓋から脊柱を通じて仙骨まで繋がれています。その硬膜との脳脊髄の間に脳脊髄液が産生と吸収を繰り返しながら常に同じ量の脳脊髄液によって満たされています。
頭蓋仙骨療法ではこの硬膜の利用し、頭蓋から仙骨の強調した運動を獲得するとともに、脳脊髄液の循環を促すよう働きかけます。また第一次呼吸に対しても同時に診て行く事になります。
SAT
スペシフィック・アジャストメント・テクニックの略で、脊椎の構造に対する特殊な調整法であり、カイロプラクティックとは全く異なる診断方法を有しています。その診断方法によって導き出された部位にアジャストメントを行うことで、構造だけでなく機能的な調和まで期待することができるテクニックです。またそのアジャストメントにおいても、単純に構造のみを矯正するのでなく、問題となる部位に関連する様々な要素(全身の構造物は勿論、心理的側面や一次呼吸など)を集めながら矯正を行います。その技術は非常に芸術的であり、その効果も大きく長期間持続することも期待できます。
靭帯性関節ストレイン
硬直化した機能障害部を受傷した部位まで関節や筋膜、硬膜などを圧迫、減圧、誇張をしながら導き、その機能障害部位にから圧力を解放するテクニックです。その結果、その部位に血流が戻ることで、細胞レベルまでの循環を改善するというものです。古典的ではありますが、非常にシンプルな技術で、数多くオステオパスに用いられるており、素晴らしい効果を期待することができます。
ストレイン・カウンターストレイン
圧痛点に対してその制限から遠ざけ、快適な一定の角度で、一定時間ポジションと取り続ける事で組織の緊張を寛解させるテクニックです。インダイレクトテクニックにおいて代表的なテクニックのうちの一つであり、特に急性期(捻挫、むち打ち、ぎっくり腰等)に痛みを誘発せずその効果をだす施術法になります。
パーカッションハンマー
『いのちの輝き』の著者であるフルフォードD.O.が開発した振動を利用した施術法。
特殊な振動機器を使用します。その方に合わせて振動数を調整し、問題と考えられる部位に対して機器を当てながら施術を行います。基本的には骨に対して機器を当てますが、けして痛みはなく、心地いい振動のため寝てしまう患者さんが多いです。特に赤ちゃんなどはこの振動を好む傾向にあります。
オステオパシーテクニックは基本的には手で行う手技療法が主ですが、パーカッションハンマーはより物理的な振動を加えられることからより効率的に施術を行えます。特に手や足など関節が特に強く制限を受けている部位や癒着が強い部位に対して行うことが多いです。
その他にも様々な技術がございますが、まずは全身を評価した上で、その方に合った施術方法を選択し、オステオパシーの哲学及び原理原則に則って施術を行って行きます。基本的には身体全身に使用することができる非常にソフトな施術法であります。